『アリクイのいんぼう』二冊目
アリクイのいんぼう 運命の人と秋季限定フルーツパフェと割印 (メディアワークス文庫)
- 作者: 鳩見すた
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017/12/22
- メディア: 文庫
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本日発売。
さておき、子ども(一歳十ヶ月)がスゲェ走るんです。朝起きたら「着替えイヤー」でたったかたー。夜は「お風呂イヤー」でたったかたー。
でも超笑顔なんです。完全に僕との追いかけっこを楽しんでますこれ。
まあこれがね、若いお父さんならね、「よーし、パパつかまえちゃうぞー」で実際つかまえられるわけですけど。
僕とかそろそろ肩が上がらなくなる年頃じゃないですか。膝の関節曲がらなすぎて、お風呂に肩まで浸かるために屈葬のポーズ取ってるじゃないですか。毎回百まで数えるの命がけですごぼごぼ、じゃなくて、一歳児と張り合える身体能力はないよって話です。
ところが、ですよ。
昨日ね、保育園に子どもを迎えにいったらね、あんにゃろう、案の定ニタァと笑って逃走しやがったんです。うちがお世話になってる園は、下駄箱わきに靴のまま入れる長い廊下があるんですけど、そこを裸足でたったかたーって。
これはね、さすがにね、僕も全力で追いかけましたよ。ご迷惑かけちゃうから。本音は帰って奥さんに怒られるの僕だから。
子どもはすでにアドバンテージがあるからか、ちょいちょいこちらを振り返りながら余裕の走り。こっちはすでに足がもつれて転倒五秒前みたいな状態。
しかもですよ。僕の進路に、突然どさどさっと園バッグが落ちてきたんです。見れば下駄箱で靴を履こうとしていた園児が、みんなの荷物を崩しちゃった模様。
大ピンチです。その場にいた先生や親御さんたちは、僕が荷物につまずいてビターンと地面にたたきつけられる様子が浮かんだと思います。そりゃもうありありと。だって完全に失笑準備してたし。
でも、僕は、飛べた。
僕は、自分でもできすぎってくらいに、勢いを殺さずぴょーんって飛んで、そのまま子どもをつかまえることに成功しました。
その後はすみませんすみませんとぺこぺこしながら廊下を戻ったわけですけど、拍手、されました。先生と親御さんに。
ウサインボルトを見るような目ではなく、スーザンボイルを見る目でした。
まあ僕のは一度きりの奇跡ですけども、本題はここからです。
僕につかまえられたときの息子のアリアクションが、本日発売の『アリクイのいんぼう 運命の人と秋季限定フルーツパフェと割印』の、口絵2ページ目上段にそっくりなので、みなさまお帰りの際はぜひとも書店に立ち寄っていただけたらと思います。